<並木良和さんkindle本>

統合・目覚め

日本人が持つ繊細な感性と見えない世界への共鳴【並木良和】

日本人は感性がとても豊かであり、繊細な心を持っています。

並木良和さんいわく、目に見えないものを敏感に感じ取る能力、あるいは表現するなら「感性」を備えている民族とのこと。

古くから、日本では「すべてに神が宿る」というアニミズム的な考え方が根づいてきました。

木や岩、水や空気といった自然のあらゆる存在に神を見いだし、感じ取る繊細さこそが、日本人の特性であり美徳なんですね。

私たちが目にしているものは、実は世界のごく一部にすぎません。

本当に存在しているものの大半は目に見えず、触れることもできない世界です。

その中で、見えないものを見ようとする感性を日本人は受け継いできました。

これは、単なる伝承や神話ではなく、生活の隅々に染みわたった感覚なのです。

「八百万(やおよろず)の神」という言葉が示すように、無数の目に見えない存在たちと共に暮らしてきた私たち日本人は、常に大いなるエネルギーに守られ、支えられて生きてきました。

そのため、本来であれば、見えない世界を理解し、より深く感じ取るための素地をすでに持っているのです。

そして「すべてに神が宿る」という考え方に立つならば、当然、自分自身の中にも神が宿っています。

本来、私たち一人ひとりが神と繋がっている存在なのです。

しかし、神を特別視するあまり、「神は特別、自分は特別ではない」と無意識に線引きをしてしまうと、本来自分自身の内にある神性に気づけなくなってしまいます。

特別なものを作れば、それ以外は特別ではないという錯覚が生まれるからです。

この分離こそが、本来の自分との断絶を生み出してしまうのです。

そのため、現代の私たちには、かつてのような感性が少し錆びついてしまった面も見受けられます。

ですが、ちょうど今この時期は、その感性を「復活」させるタイミングに来ているのです。

失われた記憶と大きな転換期

私たちの魂には、1万3000年前の大きな文明の崩壊、つまりレムリア文明の記憶が刻まれています。

これは単なる伝説ではなく、歴史的な事実として存在しています。

当時、私たちは巨大な意識の転換期を迎えていました。

本当なら、上昇していく可能性もあったのですが、多くの魂が下降する選択をしてしまい、文明は沈んでいきました。

その失敗の記憶を、私たちは今も無意識の奥深くに持っています。

そして、今回迎えているこの大変動期、大変容期、大転換期こそ、1万3000年前と同じタイミングなのです。

今、世界中で政治、経済、医療、教育、自然災害などあらゆる分野で混乱が広がっているのは、まさにこの「大きな変化」を迎えているからに他なりません。

私たちは、この時代に「失敗を繰り返さない」と誓って生まれてきました。

もう一度、レムリアのような調和の文明を築くために、そして前回以上の高みに意識を上昇させるために、今ここに存在しているのです。

レムリア文明は、調和に満ちたエネルギーにあふれる文明でした。

争いではなく、愛と尊重によってすべてが調和していた世界。

私たちは今、その調和のエネルギーを再び復活させ、さらにはそれを超える高次の調和を実現することが求められています。

そして、この大きなシフトのタイミングに、私たち一人ひとりがどんな意識で臨むかが、未来の地球を決定づけるのです。

本当の調和とは何なのか

これまでの調和とは、多くの場合「ストレスフルな調和」だったと言えるでしょう。

つまり、「我慢して」「無理して」「本心を抑えて」表面上の調和を保ってきたのです。

自分を押し殺し、相手に合わせ、衝突を避けるために自分を犠牲にしてきました。

これを並木良和さんは、「エセ調和」と呼びます。しかし、本当の調和とはそんなものではありません。

本来の調和とは、誰もが自分自身でありながら、自然と調和が生まれていく状態です。

誰かに合わせる必要もなく、無理をすることもなく、気づけば調和している──それが本当の姿です。

この状態を実現するためには、まず自分自身の中に調和を見出すことが不可欠です。

内側に葛藤があれば、外側の世界でも必ず摩擦が起きます。

逆に、自分の内面が完全に調和していれば、争いも葛藤も消え、自然と周囲とも調和するのです。

この自己統合のプロセスこそが、私が伝えている「統合」です。

自分を最大限愛し、大切にし、尊重すること。これができて初めて、他者をも同じように愛し、尊重することができるのです。

不調和とは、自分の中にあるネガティブな波動や感情のことです。

それを見つけるたびに、日常の中で気づき、手放していく。この積み重ねによって、本来の自分、光に満ちた自分が自然と現れてきます。

調和は「頑張って目指す」ものではありません。

なぜなら、本来、私たちの意識そのものが「調和」であり、「愛」であり、「光」だからです。

日本人が持つ本質と未来への希望

エゴとは、決して悪いものではありません。エゴを抑え込んだり、消したりすることはできません。

むしろ、エゴもまた必要不可欠な存在であり、それに調和をもたらしていくことが統合なのです。

エゴが暴走すると混乱が生まれますが、エゴに調和をもたらすことで、私たちはより自然な形で生きることができるようになります。

日本人の本来の姿を思い出してみてください。

私たちの祖先たちは、争いを知らず、穏やかに調和の中で生きていました。

外部から侵略があっても、穏やかに受け入れ、対話を重ね、調和を維持しようと努力してきた民族です。

命令に対しても文句を言わず、むしろ進んで支援しようとする優しさと謙虚さを持っていました。

こうした素晴らしい資質は、今も私たちのDNAの中に流れています。

だからこそ、今、世界が混乱の只中にあるこのタイミングで、私たち日本人が本来の感性を取り戻し、見えない世界とつながり、内なる調和を実現していくことがとても大切なのです。

そして、それは決して難しいことではありません。

自分自身を大切にすること、ネガティブな思考に気づき、それを手放していくこと。

小さな一歩一歩の積み重ねが、やがて大きな調和のうねりとなって、世界を変えていくのです。

今、私たちはレムリアの記憶を超え、新しい地球を創造するためにここにいます。

大きな愛と光に満たされた未来を創るために、まずは自分自身の中にある「本当の調和」を思い出していきましょう。