<並木良和さんkindle本>

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占いの結果に依存しちゃダメって本当?自分軸の磨き方とは/並木良和

並木良和さんが教える内なる感覚と占いツールの関係

並木良和さんによると、占いを楽しむのはいいけど、あまり依存してしまうと自分の声に耳を傾けることができなくなってしまうようです。

人は人生の節目や迷いの瞬間に、タロットカードやオラクルカード、ダウジングやコイン占いなどのツールを手に取ります。

手軽に答えを得られる安心感は魅力的ですが、道具を通して受け取った「イエス」「ノー」というシンプルなメッセージを、そのまま鵜呑みにしてしまうと、本来の自分の感覚とズレが生じやすくなります。

たとえば「やめたほうが良い」と直感しているのに、カードが「進め」と示した途端、カードの結果を優先してしまう場面が典型例です。

占い結果が外向きの軸となり、自分の内なる声を押し込めるようになると、現実の選択や行動が次第にブレ始めます。

私たちが見ている外側の現実は、内側の繁栄――つまり思考や感情、価値観の反映です。

外側に依存し過ぎれば過ぎるほど、内側の豊かさは薄まり、判断力も鈍ってしまいます。

占いは本来、内側にある微細な感覚を映し出す鏡のような役割を果たします。

なので、鏡に映った像を「正解」と決めつけるのではなく、自分が本当は何を感じ、何を望んでいるのかを確認するきっかけとして扱うことが重要です。

占いの鑑定結果☆チグハグが示す内面の葛藤

並木良和さんは、常に外側の現実に右往左往されることなく、内面の感覚に意識を向けるようにしているそうです。

例えば、占いの鑑定結果で、「自分はノーだと感じるのにカードはイエスを示している」「コインは裏なのに心は表を望んでいる」――こうしたチグハグが起こる瞬間こそ、内面がまとまっていない証です。

なので、答えそのものよりも、相反するメッセージが同時に現れる事実に注目してみてください。そこには葛藤、混乱、恐れ、あるいは思い込みが潜んでいます。

ツールは、内なる対立を視覚化し、顕在化する手段にすぎません。

結果を無理に採用する必要はなく、「なぜ私はこの結果に抵抗を感じるのか」「どの部分が納得できていないのか」を丁寧に掘り下げること。チグハグは決して失敗の兆候ではなく、内面を統合するチャンスです。

自分の中で「イエス」と「ノー」がせめぎ合う状態をそのままにすると、決断が後手に回ったり、望まない現実を引き寄せたりしがちです。

しかし「どちらを選ぶと心が軽くなるか」「どちらに進むとワクワクするか」を自問し、感情の揺れを感じ取ると、自然と答えは一つに収束します。

そのプロセスこそが、主体的な選択を形づくる土台となるのです。

占いのツール依存がもたらす落とし穴とは

並木良和さんは、占い自体を否定しているわけではありません。占いのツールは、人間の潜在意識にアクセスし、形のない感覚を言語化・可視化する点で優れています。

ただし「これがないと決められない」「これが示すとおりにしか動けない」と依存し始めた瞬間、本末転倒が起こります。

依存は、自分の内的な力を手放す行いです。ツールを介さなければ不安で動けなくなると、日常の些細な選択まで外部に委ねるようになり、自己信頼は急速に低下してしまうのです。

ツールが示す結果は、あくまで一つのヒント。そのヒントを受け取った上で、「では自分はどうしたいのか」「結果を踏まえて何を選ぶのか」と主体的に決める姿勢が、現実を動かす原動力になります。

道具そのものを否定する必要はないので、適切な距離感を保ち、最終的な責任を自分が引き受ける覚悟を持つことで、ツールは頼もしい補助輪となります。

補助輪があるからこそ遠くへ進める時期もありますが、永遠に外せないのでは成長が止まります。

自転車に乗る子どもがいつか補助輪を外すように、私たちもいつかツールへの依存を手放し、内側の声をハンドルにして走り出す必要があるのです。

具体的に自分軸の「主体性」を取り戻すためのヒント

コイン占いで表ならハワイ、裏ならグアムと決め、裏が出て「グアムだ」と告げられた瞬間、気持ちが沈むなら、その落ち込みこそ本音を示すサインといえるでしょう。

裏が出たことで「自分はハワイに行きたかったのだ」と気づいたのなら、素直にハワイを選べば良いのです。

ツールはあなたの心を映す鏡であり、鏡に映った像をそのまま行動指針にする義務はありません。

鏡を通して本心を知り、その本心に従うことが大切です。

ツールを使う際は、次の三つを意識してみてください。

第一に「結果を受け取った瞬間の感情」を丁寧に観察します。

嬉しいのか、残念なのか、驚いたのか。その感情があなたの真実を語ります。

第二に「結果を行動に移す責任」を自分が引き受けると決めます。

ツールはあくまで助言者であり、決断者はあなた自身です。

第三に「ツールの外に出る時間」を定期的に設けます。

静かな環境で深呼吸し、心身の感覚を研ぎ澄ます習慣を持つと、ツールを使わなくても直感が働きやすくなります。

主体性とは、自分の内なる声を信じる力です。占いの結果と向き合うことで自分の本音に気づき、その本音を行動に移す勇気を持てば、現実は自然と整い始めます。

ツールを賢く活用しつつ、最後は自分のハンドルを握り直し、人生という道を軽やかに走りましょう。